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サッカーの光と影

以前読んだ『サッカーの歴史』が面白くて、同じ著者の後藤健生さんの『ワールドカップの世紀』 (文春文庫) を読みました。ワールドカップのドラマの舞台裏や各チームの駆け引きなどがいろいろ語られていて面白かったです。

日本については、やはり1993年のワールドカップ予選「ドーハの悲劇」というのが有名ですよね。これでサッカーのきびしさを実感したという人は多いと思います。イラクとの試合で勝てばワールドカップという場面、ロスタイムにイラクの同点ゴールでワールドカップに手が届きませんでした。

同じような悲劇とか、サッカーの神様が演出したようなドラマが、この本にいろいろ紹介されています。

「影があるからこそ、光が引き立つ」、つまりサッカーを表面的に観戦するだけでなく、その裏にある駆け引きやトリックを知ると、もっとサッカーの素晴らしさが分かると作者は言っています。その通りだと思いました。


ビジュアルなサッカーの歴史


今週もサッカーに関する本の紹介です。アルフレッド・ヴァール著『サッカーの歴史』です。創元社の「知の再発見」シリーズのひとつとして出版されています。

このシリーズは世界史上の様々なテーマを、いろいろおもしろい視点で扱っていて「インカ帝国」とか「十字軍」のような歴史のテーマのほか「美食の歴史」「本の歴史」とかユニークなテーマを豊富な図版つきで扱っているもので、その101冊目が「サッカーの歴史」でした。

前回ご紹介した後藤健生さんの「サッカーの歴史」を読んでから、サッカーを歴史の中で見ることに興味をもつようになり、何冊か本も読みましたが、その中ではもっとも図版が多くてビジュアルに分かりやすい本です。

たとえば1930年にウルグアイで開かれた第1回ワールドカップ大会のポスターの写真とか、サッカー史的にも貴重な資料が紹介されていて、図版をみているだけでも楽しい気持ちになります。

イギリスで生まれたサッカーですが、最初はボールを奪い合う乱闘のような競技だったものが、だんだんポジションが決まってきてルールのあるスポーツになっていく様子が図でもよくわかるように編集されています。

これを読んでヨーロッパの歴史にますます興味をもつようになりました。そういえば高校でも世界史の授業が一番おもしろかったのを思い出しました。サッカーのように今、関心のあるものの起源をさかのぼっていくような歴史の勉強というのは、すごくおもしろいのではないかと思いました。

『サッカーの世紀』

『サッカーの世紀 (後藤健生著、文春文庫)』はとても面白かったです。イングランドでフットボールが始まって、それが世界中に広がり、各国で個性的な特徴をもったサッカーのスタイルが生まれていく様子が、とてもわかりやすく面白く描かれています。

サッカーが世界中で人気がある理由のひとつに、「ルールが少ない」ということがあるそうです。手を使える野球やラグビーなどのスポーツでは、選手の動きを規制するためにたくさんのルールが必要ですが、サッカーでは「手を使ってはいけない」というシンプルで効果的なルールのおかげで、選手は他の細かい規制に縛られることがなくなり、自由な発想、自由な戦略が可能になり、それがサッカーの大きな魅力となっている、ということです。

考えてみると、リフティングも「手を使えない」こと、「規制がない」ことで、自分のやりたいように自由にボールを操れるのが魅力になっているのではないでしょうか。 

スパイクの名品コパムンへのこだわり

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上の写真の左にあるスパイクは愛用しているアディダスのコパ・ムンディアル(通称コパムン)です。以前、ジュビロ磐田でプレイしていた藤田俊哉選手が愛用しているというのを聞いて、スポーツ店で取り寄せてもらい手に入れました。その後はコパムンにこだわっており、写真のもので7足目になります。

ジュビロ磐田の前田遼一選手や海外ではドイツの元代表カーン選手などが愛用していることでも有名です。

他のスパイクに比べて幅が少し細めに作ってありますが、自分は幅広のものはスニーカーもふくめて苦手で、足が落ち着かない感じがするのですが、このコパムンは履けば履くほど足に吸いつくようなフィット感があり素晴らしいです。1982年から世界中で売られているロングセラーモデルだそうで、デザインが変わっていないのも気に入っています。


『テクニックはあるが、「サッカー」が下手な日本人』

村松尚登氏の『テクニックはあるが、「サッカー」が下手な日本人』(ランダムハウス講談社)を紹介します。著者の村松尚登氏はあのFCバルセロナを中心に、12年間もスペインでサッカー指導を行っており、現在もFCバルセロナのジュニアスクールで12歳以下の子どもたちを指導している方です。

今や世界で最も注目されているスペインサッカー。日本との違いは何か。

日本は戦術、テクニック、攻撃、守備などのサッカーを構成する要素を細分化してトレーニングを行う傾向があるのに対して、スペインの選手はとにかく「サッカー」は「サッカーをやることでしか上手くならない」という姿勢で、できるだけ子どものときから実戦に出場する、練習も実戦を意識した練習をする、ということです。

スペインの場合、一流チームの補欠選手でいるよりも、二流チームでも試合にでたほうが楽しい、という徹底した姿勢があります。シンプルですけどとにかく、できるだけサッカーに楽しんで、サッカーに慣れる、これが一番のサッカー上達法だということだと思います。 

練習スケジュールについても、たとえば日本では長期スケジュール(年間、月刊スケジュール)が重視されがちなのに、スペインの場合は「週間サイクルの努力」の積み重ねが大切だといいます。週末の試合にむけて練習し、週末の試合の結果から課題を見つけて、次の週末の試合にむけて練習する。

そもそも、サッカーというスポーツが先の読めない「カオス」なので、長期目標をたてて細分化した練習でパーツを高めていく、というやり方にはむいていないスポーツで、むしろストリート・サッカーにあるような自由で不規則な状況に、いかに順応していけるか、ということのほうが重要だということです。そうすることで「アウェイ」というプレッシャーにも勝てるチームづくりができるのでしょう。

リフティングもパーツとしての練習になりがちですが、サッカーをやっている人はやはり実戦をイメージして練習すると、より効果のある練習になると思います。

プロフィール

管理人は小学校からサッカーをやっていましたが、リフティングに関してはあまり得意ではありませんでした。

試合ではドリブルやパスの正確さのほうが大切だとずっと考えていたので、リフティングは苦手でもいいかな、と思っていたわけです。

しかしその後、世界のサッカーのスーパープレーや華麗なテクニックに刺激を受け、あらためてリフティングの大切さを知り、練習の中に意識的に取り入れています。

リフティングをやってよかったと思うのは、

①ボールタッチが柔らかくなること、

②ボールと身体の一体感が高まることで、足元を以前より意識せず広い視野でプレーができるようになったこと 

③下半身が安定して身体バランスがよくなったこと の3点が挙げられます。

自分自身の経験からいうと、最初で挫折してしまうかどうかが、ポイントだと思います。このサイトでは特に初心者の人が無理なくリフティングをできるようになるまでをサポートできれば、と希望しています。またサッカーを志す人でなくても、日常のエクササイズとしての効果が大きいことを知り、広くリフティングをエクササイズのひとつとして紹介したいという思いから「リフティング・エクササイズ」と名づけました。


リフティング・エクササイズ