①チェストの感覚をつかもう!
サッカーの試合では胸でトラップする機会がけっこうあります。胸でボールを落としてそのままシュートという場面を見たこともあるでしょう。
まず両手にボールをもち、上に軽くあげてください。このときに胸に直接当てるつもりでやってしまうと練習になりません。ボールを上にあげて、落ちてくるボールを胸で受ける感じが大切です。胸は落ちてくるタイミングに合わせて十分に張り、下半身はボールが胸にあたる直前に軽くジャンプをするような感覚にします。弾ませるというより下半身のクッションで弾ませるのがコツです。
胸にあたって落ちるボールをインステップでリフティング、という動作を繰り返します。
②チェスト→太モモ→インステップ
次は、胸から太モモに落として、それをインステップにつないでみましょう。両手にボールをもち、上にボールを軽くあげ、落ちてくるボールを胸でとらえます。胸から落ちてくるボールにあわせて素早く太モモ(左右どちらでもいいです)を上げてボールを弾ませ、両方の太モモでリフティングしてからインステップにつなげます。
胸から太モモは、距離が短かいので逆にタイミングが取りにくいと思います。また胸でリフティングするときに体を後ろへ反らせすぎて、ボールを全く見ていないと、どちらの足を上げたらいいのか分かりません。胸を張りながらもボールを見ることも忘れないで下さい。
③インステップからチェストへボールを上げる
今度は、両手をつかわずにボールを胸のほうに上げる練習をしてみましょう。
いきなりレバンターからやると難しいので、両手でボールを落とし、インステップでボールが自分のほうへ向かってくるような感じで上げます。上げたボールを胸でトラップし、太モモ、またはインステップのリフティングへとつなげます。
ポイントはボールをインステップで胸のほうへ上げるところですね。右の動画で横から撮影しているシーンを参考にして下さい。コツはヘッド(頭)に上げるときよりも、少し力を抜く感じで上に蹴り上げることです。胸に向けて強くけったりすると顔に当たってしまうので気をつけて下さい。上に上がって落ちてくるボールを胸でソフトにとらえるようにして下さい。
④レバンターからチェストへつなげる
レバンター(手をつかわないでボールを上げること)から始めてみましょう。レバンターは初級でやった3つのうちどれでも構いません。インステップのリフティングからタイミングを整えてボールを上に上げ、落ちてくるボールを胸でトラップして、あとは③の練習と同じです。1回成功したからといって手で受けずに、できるだけ落とさずに続けてみて下さい。
ボールを上に上げる時に高く上げ過ぎると、胸ではなくヘディングしたほうがよい場合もありますね。その場合はヘディングしても構わないのでそのまま続けて下さい。慣れてくるとボールをどのくらいの強さであげればヘッドで、どのくらいなら胸なのか、感覚がつかめてくると思います。
⑤ヘッドとチェストのリフティングを交互に
今回の総まとめとして、レバンター→インステップ→胸でトラップ→→太モモ(インステップ)→インステップ→上にあげたボールをヘディング→太モモ(インステップ)を繰り返してみましょう。
胸でトラップする場合はボールはやや低めに上げ、ヘッドであげる場合はボールを高めに上げるように意識してみて下さい。慣れてきたら、あまり意識せずにインステップでボールを上げ、低ければ胸、高ければヘッドと瞬時に判断できるようになるまでやってみて下さい。